散歩スナップ|K-photography

SONY α7IV / FUJIFILM X100V / NIKON Z50...Archives

RAWの色味に違和感を感じるNikon Z50

Nikon Z50

Z50の場合そのほとんどをJPEGで撮影し、出てくる色味にはかなり満足していますが、露出に悩む場面ではRAWで押さえる様にしています。ただその肝心のRAWデータの色味に首を傾げる事が多いのです。これって私だけなんですかね…。

 

JPEG撮って出し

カラーはスタンダードを使用しWBはホワイト優先オートを選択しています。私はスタンダードカラーで吐き出されるこの色味が好きなんですよ。ただ明暗が激しいシーンとか、自信がないシーンではRAWで押さえておこうと。

 

RAW読み込みデータ

こちらはRAWデータを何も弄らずJPEGに変換したものです。空の青がどちらかというと水色になってるんですよね。このデータを使って自分好みに調整したものがこちらです↓

RAW

Z50に搭載されているCMOSの癖なのかな?どうもシアンに傾いた色で記録されるような気がします。その影響で何となく気持ちの悪い水色を戻す作業ではパープルを混ぜつつ色温度も上げるという”手術”が必要になります。そこまですれば自分好みの色味にはなりますが、ここでJPEGをレタッチしたものをご覧になってください。

 

JPEGをレタッチした写真

JPEGなんで微調整に留めてますが元々の色味のおかげで、1分もかからない時間で仕上がります。頑張って仕上げたRAWと比較しても、簡単に仕上がったJPEGの空の青が断然気持ちの良い描写なんですよねえ。好みなんでRAW現像した方が好きだという方もいらっしゃるかもしれませんが、私はカメラ側が出力したJPEGの方が好きです。

 

JPEG撮って出し

ご覧の通りこのシーンは明暗差が激しくて、シャドウ側を持ち上げようとするとハイライトがすっ飛んでしまうような感じでした。なので中央部分の露出が飛ばないような設定で撮った為、かなり暗めに写っています。

RAW読み込みデータ

RAWデータをそのまま何もせずにアウトプットしたものがこちらです。さすがRAWなだけあって黒の階調が豊かに感じられますが、青の色味に違和感を感じてしまいます。このデータを使って理想に追い込んでみました↓

 

RAWを調整して現像したもの

空の水色感を消すのに四苦八苦しましたが、光の情報自体は豊富にあるので結構弄っても破綻の兆しすら見られませんでした。自分なりになかなか満足いく仕上がりになったなあと思いつつ、今度はJPEG撮って出しの画像を少しだけレタッチしてみると…↓

 

JPEGをレタッチした写真

わずか20秒ほどでこの仕上がりに。色味の調整がほとんどいらないのです。皆さんはどちらが好みですか?

 

JPEG撮って出し

最後にもう1枚いきましょう。ああ、ちなみに使っているレンズはNIKKOR Z DX 12-28mm F/3.5-5.6 PZ VR超広角ズームレンズです。どうしても周辺光量落ちが出ますが、私はそれを敢えて残す設定にしているので(味があるので)空のグラデーションが気持ち良いんですよね。

 

RAW読み込みデータ

やっぱり青味がねえ…。このRAWを使って現像処理したものがこちら↓

 

RAWを調整して現像したもの

かなり時間を掛けました。特に中央付近の水色を消す為に色味の温度調整に苦戦しました。明るさ調整し、全体的に紫を目立たない程度に乗せつつ…なんとなくスカッと感を出してる写真に仕上がったんじゃないかと思います。この1枚だけ見ればまぁ良いんじゃないの?となるでしょうけれど…。

 

JPEGをレタッチした写真

このリバーサルフィルム感のある青空。私はMINOLTAのTC-1を愛用していましたので思い出しますよ、MINOLTA G-ROKKOR 28mm 1:3.5のあの素晴らしい解像感と露光落ちレンズ。

 

人によっては階調豊かなのはRAWの写真ですねって仰るでしょう。しかし私はNikon Z50が出すJPEG(スタンダードカラー)の色味が本当に好きなんですよね。最後のレタッチ写真は若干彩度を上げましたが、そんなことせずとも明るさを持ち上げるだけで十分満足出来るレベルなんです。

 

逆にRAWの色味にどうしても違和感を感じています。人によってNikonはRAW以外の選択肢はないと仰る方もいて、私はただただ困惑してしまうのです。もちろん色味に関しては好みの問題が大きいですし、被写体が変われば印象も変わるのかもしれません。ポートレートの場合は青っぽさが人肌の色を邪魔してしまうのかもしれませんね。

 

しかし面白いものだなと。SONYではかなりの枚数をRAW現像に頼らざるを得ないのに、NikonではRAWにあまり頼れないという(私は)。FUJIFILMに関しては出てくる色味がJPEGだろうがRAWだろうが全く一致したものが記録されていてビックリします。RAW(素)なのにJPEGと同じ化粧(フィルムシミュレーション)がされているからですね。それは果たしてRAWなのか?という疑問を感じつつも、別にいいや、FUJIFILMの色味好きだし!と開き直れる魅力があります。フジは別腹というか笑